太陽光発電|固定価格買取制度の終了後も売電するメリット・デメリット

「卒FIT後も電力会社に売電を続けるべき?」「卒FIT後は太陽光発電をやる価値がないのでは?」「卒FIT後、自家発電以外の選択肢はあるの?」卒FITの対象になると電力会社と太陽光発電を継続すべきか悩むのではないでしょうか?そこで、今回は下記の内容について解説します。この記事を読むことで卒FIT後もさまざまな選択肢があることを知り、太陽光発電の投資も視野に入れるきっかけになれば幸いです。

太陽光発電の買取契約を続けるメリット4つ

太陽光発電

太陽光発電の卒FITを迎えても、電力会社と引き続き電力の買取契約をするメリットは4つあります。1.自家発電ができる、2.余った自家発電を売電できる、3.停電でも自宅で電気が使える4.電気料金を節約できる、それぞれのメリット順番に説明します。【自家発電ができる】太陽光発電はソーラーパネルで日光を取り入れて発電する仕組みのため、自家発電が可能です。自家発電したものは自宅で電力を消費できます。【余った自家発電を売電でき】自宅で消費して余った電力は電力会社に売電できます。金額はFIT制度の有効期間より単価は下がりますが、引き続き電力会社に電気を買い取ってくれるのはありがたいものです。【停電でも自宅で電気が使える】近年、地震など突然の停電が起こりやすくなりました。太陽光発電の導入前は、停電してしまったら電気のない不便な生活を余儀なくされました。しかし太陽光発電の導入後は、電力備蓄があれば停電時でも電気が使えます。少しでも電力の蓄えがあると生活のストレスがたまりにくいでしょう。【電気料金を節約できる】太陽光発電は自宅で自家発電ができ、節電もできます。晴れている日が多いほど電力会社から電気を買取って消費する必要 がなくなります。燃料費が高騰していると電気料金が高くなるため、自宅で電気を消費していればお金がかからないのは大きなメリットです。

太陽光発電の買取契約継続のデメリット4つ

卒FIT後に電力会社と太陽光発電の買取契約をするとメリットもありますが、一方でデメリットもあります。1.メンテナンスが必要となる、2.蓄電量が少ない、3.地域によって売電不可の会社がある、4.同じ電力会社と契約すると単価が下がる、それぞれのデメリットを順番に説明していきます。【メンテナンスが必要となる】ソーラーパネルは取り付けてそのまま放置すれば良いものではなく、メンテナンスが必要です。しかし、どれくらいの頻度でソーラーパネルのメンテナンスをすべきかについては特に決まりはありません。ただし、地域によっては雪が積もったり防風林の落ち葉やごみがソーラーパネルに落ちたりすると太陽光が当たりにくくなります。業者に依頼するにも費用がかかるため、自分でメンテナンスしている方も実際にいます。【蓄電量が少ない】太陽光発電は日中に蓄えた電気を蓄電できます。しかしその蓄電量は10~15kWhのものが多く、1日、2日間の電力消費量しか蓄えられません。

費用は50万円ほどのものから400万円もするものまであり、蓄電量に応じて金額は異なります。数百万するとなると、買うのをためらってしまう金額です。蓄電池を選択しても、災害時は必要最低限の電力しか使えないことが短所です。【地域によって売電不可の会社がある】電力自由化以降に参入した新電力会社と契約を結びたくても、小規模の都市や離島などの地域は新電力会社へ売電ができません。特に地方では人口が少ない分電力消費も少ない傾向があるため、お住まいの電力会社に頼る選択肢しかありません。電力の自由競争と謳われていますが、現実では難しい面があります。【同じ電力会社と契約すると単価が下がる】従来の電力会社と引き続き買取契約を継続すると、特に手続きは必要ない反面、単価が7円、高くても9円と低い傾向にあります。尚、新電力会社との契約であれば単価10円を超える会社もあります。しかし、地域によっては売電できない会社もあるため、新電力会社が自分の住む地域で売電の対応ができるのかを確認する必要があります。

太陽光発電の買取契約をやめる2つの方法

もし自宅での太陽光発電の電力買取をやめる場合ならば、選択肢は2つあります。【太陽光発電パネルを撤去する】太陽光発電をやめる場合の費用は25万円ほどかかります。撤去費用には取り外しのための足場を設置したり、ソーラーパネルの撤去費用も含まれます。新規で太陽光発電を屋根に取り付けるときより金額は安いですが、それでも数十万円かかります。本当に撤去をすべきか、慎重に判断する必要があります。【太陽光発電投資を始める】自宅で太陽光発電をしているだけだと売電をしても単価も低く、あまり利益が上がりません。そこで、野立て式で事業用の太陽光発電投資をしていく方法があります。太陽光発電投資には新規で太陽光発電所を建てるパターンと、中古で太陽光発電所を買取って運営するパターンの2つがあります。投資型太陽光発電とも呼ばれますが、新規で太陽光発電をする場合は土地の確保や太陽光の設置などの費用がかかり、収益の回収に時間がかかります。対して中古の太陽光発電は必要な設備が整っているためすぐに運用でき、収益化しやすい利点があります。

中古の太陽光発電所を買取るメリット2つ

中古で太陽光発電所を買取るメリットは2つあります。【利益が上がりやすく費用を回収しやすい】太陽光発電所は自家発電を売電するより買取価格は高いですが、太陽光発電所を中古で買取る方が利益が上がりやすいといわれています。新規で太陽光発電を始めると土地代から設備の設置代もかかるため、どうしても初期費用が高くなるためです。中古で太陽光発電所なら安く買っても土地も設備も用意された状態からスタートできることから、費用を回収しやすいことがメリットです。【固定価格買取単価が高い】中古で太陽光発電所を買取ると、高単価のもので40円/kWh以上のものもあります。FITの期間は前のオーナーが購入した時点の単価を引き継ぐため、設備が古ければ古いほど利益を得やすいでしょう。

中古の太陽光発電所を買取るデメリット2つ

中古の太陽光発電所を買取る場合のデメリットはFIT制度満了が20年とは限らない、メンテナンス費用がかかるの2つです。【FIT制度満了が20年とは限らない】中古で太陽光発電所を運用する場合、FIT制度の有効期間は前オーナーの使用期間を差し引いた期間となります。たとえば、太陽光発電所を新設し、FIT制度の認定後10年間使用したとします。その後、現在のオーナーがその太陽光発電所を中古で買取すると、FITの認定を受ける期間は10年となります。【メンテナンス費用がかかる】屋外で太陽光発電をすると、草刈りやソーラーパネル洗浄費用も発生します。また、中古の場合は直流電流を交流電流へ変換するパワーコンディショナーの寿命が15年ほどのため交換する必要があります。また、パワーコンディショナーは電気を使って変換するので電気代も発生します。

まとめ

自宅で太陽光発電を使うのもいいですが、より多くの利益が欲しいなら投資として中古の太陽光発電で電気を売電するとよいでしょう。投資型太陽光発電の卒FIT後は廃棄するよりも売却がおすすめです。世界的に二酸化炭素を削減するために再生可能エネルギーは注目されており、需要は今後も見込まれます。卒FITのタイミングで現在所有している太陽光発電所を売却し、別の太陽光発電投資に乗り換える方が利益を得やすいです。今後ますます目が離せない太陽光発電投資にぜひ乗り込んでみてはいかがでしょうか。